ニュースリリース
International Foster Care Alliance [IFCA]は日本とアメリカの児童福祉をつなぐ唯一のNPO法人です。
ワシントン州シアトルを拠点に活動を展開していますが、東京にも支部をもうけて活動の連携をはかっています。日本とアメリカに5名からなるフォスターユース [社会的養護の当事者] のチームを結成し、年に一度お互いの国を訪ねるプロジェクトを続けています。
IFCAの米国ユースチームは、きたる9月に2度目の来日し、5日から17日までの13日間に、東京と関西での活動を予定しています。
米国ユースチームメンバーに選出された5人は、虐待やネグレクトを生き延びて、里親家庭や施設などで育った20才から27才までの若者たちです。過去数年間、地域と州と連邦の3つのレベルで、社会的養護の当事者の権利と生活向上のためのアドボカシー運動のリーダーとして活躍してきました。彼らのプロフィールは、“My Voice Our Story”という、ユースたちのつくったバイリンガルのブログで読むことができます。
http://ifcaseattle.org/youthandalumni/
昨年秋、IFCの日米ユースチームの面々は、大阪で開催された国際フォスターケア機構(IFCO)の世界大会で、初めて共同のワークショップをし、ユースの置かれている現状報告と、これからの課題を討議しました。彼らは、この日米比較の試みの中から、日本とアメリカの文化や歴史は違ってもふたつの国の当事者の直面している現実、就労や進学の問題、安全な住居や信頼できる大人の確保の難しさは、両国に共通していることを実感しました。
日本では、施設や里親で育った子どもたちの声に耳をかたむけ、若い人たちのリーダシップを育むことがまだ一般化されていません。米国のユースたちは、そんな日本のユースたちが権利擁護運動の基礎を築き、政策提言を始めるための協力をしています。今回の来日では、日本のフォスターケアの仕組みと事情を学ぶために8カ所あまりの児童福祉機関を訪問します。ケアを離れた若者たち、里親、地域のリーダーや政治家などに会い、さまざまな対話をもつ計画です。
東京での一番大きなイベントは、9月7日に日本財団ビルで開催される“日米ユースサミット”です。日本とアメリカの自立支援の状況だけでなく、米国の政策アドボカシーの歩みや、若者たちを支える大人のことを理解するための発表やパネルディスカッションを用意しています。どうぞ、ふるってご参加ください。
詳しい情報は、こちらのページをご覧ください。
https://www.ifcaseattle.org/jp/news/all/267/
ユースたちと実際に会って直接話しをされたい方、IFCAの活動の詳細を知りたい方は下記までご連絡ください。
info@ifcaseattle.org
IFCA代表・粟津美穂
今年6月、日本ユースチームが渡米した時の記念撮影。(ワシントン州立大学で)